ペニス　骨折　陰茎折症

その前にペニスに骨ないでしょ？

海綿体は折れます。ゲストにT氏さんを呼んでいます。

ゲストさん？こんな早い段階で珍しいわね。

どうも初めまして。
仮名で「T」と呼んでください。ペニス骨折のお話…お聞きしたいんですよね？

話をしましょう。

その日も何時も通り全裸で寝て全裸で起床したんです。
で、当然元気なんで朝勃ちしてるんですよ、いつも通り。
いつものことだし何する訳でもなくリビングに全裸のまま行きました。

リビング行って牛乳を飲んで、それからトイレに行こうと向かった訳です。
そしたら床に置いてあった洋服に足をとられてズテーンと、綺麗に前のめりにコケてしまいました。

1人暮らしですか？
いつも全裸なんです？

ええ、一人暮らしですよ？
全裸は開放感ありますからね。

ただそのコケた時ですよ、「ボキッ」ってすごい音が体中に響きました。
次の瞬間ペニスから、今まで感じたことのない激痛が走りました。
人間本当に痛い時って、声出ないもんです。

女で良かったかも…

たいていの痛みって、結構すぐ引きますよね。
少し息を止めて我慢すれば痛みが引いてく、みたいな感じで。

でも、どんなに息止めたって全然痛みなんて引かないんですよ。
そのままうずくまってたら、お腹に力入ってたもんで、だんだん苦しくなって仰向けになったんです。

次の瞬間、私はなんともおぞましい光景を目撃する事になりました。

そこには直角に折れ曲がったアレが…？

ペニスが途中からボキッと折れてるんですよ。
しかも先端から血がめちゃくちゃ溢れてて…。

ああ、これが本当の中折れだ、なんて感傷なんかにも浸る余裕もなく…。
私は痛いのと折れてるショックとで呼吸は小刻みにしかできませんでした。

痛たたたたた…

一体どのぐらいその状態でいたのかは覚えてませんが、痛みも血も引く気配はありません。
私のペニスどうなっちゃうんだろうとまず思いましたが、次にこの出血を止めないとペニスどころか命まで失いかねないと思いました。

でも、なんせ初めての経験です。私にはこういう時どうしたら良いか知識なんてありません。

「とりあえずペニスをまっすぐ戻してから出血をなんとか止めて病院に行こう」

そう思い、激痛が走ったままのペニスを、意を決してまっすぐにすることにしました。

ええ？自力で？？

ハイ、一人暮らしですから。
それでグイっと無理やりまっすぐにしたら元通りになると思ったら触った瞬間、
「ギィヤァァアアアアアアアアアアア！！！！！！！！！！」
と大きな悲鳴を上げてしまいました。
とてもじゃありませんがちょっと触るだけでも気絶しそうなくらい痛いんです。
今までの痛みなんてそれに比べればなんて弱いものだろうとさえ思いました。

早く病院行かないと…

そうなんですが動くのも痛いんです。

どうしようか…自分で治すのはこれは不可能だ…
そう判断した私は恥ずかしいけど救急車を呼ぶ事にしました。

気づけば額から汗は吹き出し、目から涙も溢れ出ていました。
でも、救急車を呼びたくても呼ぶことができなかったんです。

卵巣破裂もそのぐらい痛いのかな…？

多分、陰茎折症に近いものはあると思いますよ。

それで、その時全裸の私には、手元に携帯がないんです。
ベッドまで携帯を取りに行こうと、痛みをこらえ立ち上がろうとしたら、ですよ。
まるで殺人現場！股間の周り血だらけ！とりあえず止血しないと！
と思ってパソコンのマウスコードをつかんでペニスの根元を縛ってどうにか止血。
マウスブラーンの状態でした。

マウスブラーンは余計よ…

いやーでも本当に強烈なんですよ。

自分はできるだけペニスに刺激を与えないように前かがみになりながらマウスを手にし、ガニ股で移動しました。

普段5秒で歩ける距離を1分以上掛けて移動しました。
ただでさえ痛いのに、少しでも何かに触れてしまうとギャっと悲鳴を上げてしまいます。

やっとの思いでベッドへたどり着いて携帯を手にしました。
長い時間に感じましたが、ここまで起床してから5分程度です。

体中力入らないわよ…。

涙目になりながら（いや、号泣してたかも）119をダイヤルしました。
すぐにオペレーターの方につながって、どうしたのか聞かれたんです。

私「あの…えと…すごく言いにくいんですが…」
119「はい。」
私「あの…ペニスが骨折したみたいなんです…」
119「…はい？」
私「…ですから股間のペニスが骨折したみたいで…」
119「いつですか？」
私「今です…起きて転んでぶつけて、真ん中から90度に曲がってます」
119「すぐに救急車を手配します。住所を教えてください」

というわけで、無事救急車を呼ぶことに成功しました。
しかし、重要な一言を言い忘れていたことに私はまだ気づいていませんでした。

笑えないわね・・

救急車が来るまで、あまり動くとペニスを刺激してしまうため、前かがみのままマウス片手に待ってたんです。

しばらくして、「あ、今って全裸だ」とようやく気付いたんです。
とりあえずベッドの上にあったTシャツを着ました。ですが、下半身はパンツすら履けない…！！

悶絶するほどの痛みだし、リビングにもベッドにも私のおびただしい血があります。
きっと全裸ってバレるだろうし、全裸で寝てるとか当たり前だし救急隊員だってわかってくれると思いパンツは諦めました。

お陰で私のアソコもなんだか痛いわ！

それから救急車が来るまで会社に電話しておかなきゃいけない事に気付きました。

どのみち遅刻確定だし、それどころか欠勤の可能性もあるし、そう思い電話したんです。でも！

誰も出ない！！

そりゃそうよ、朝早いんでしょ？

という訳で私は上司の携帯に電話したんです。
私「朝早くすいません…突然で大変申し訳ないんですが今日休ませて頂いて良いですか…？」
上司「ああ？とりあえず理由言ってからだろ。なんだ、不幸でもあったのか？」
私泣いてたんで不幸だと思ったんだと思います。

私「いえ、ちょっと怪我を…」
上司「怪我？いつ？」
私「起きてすぐ…」
上司「起きてすぐって、怪我した程度で休むのか？一体どんな怪我だよ？」
私「骨折しました…」
上司「本当にそれ骨折してんのか？病院行ってないだろ？」
私「これから救急車が来るんです…」
上司「本当なのか？どこ骨折したんだ？」
私「！！！！！え？いやあの…」
上司「言えないのか？言えないような骨折ってなんなの？」
私「…」
上司「これ嘘だとしても出社したらわかるぞ。」
私「…ニス」
上司「え？なに？」
私「…ペニス骨折しました」
上司「何言ってんの？馬鹿にしてる？」

私「ペ　ニ　ス　を骨折しました！」
上司「…」
私「救急車来そうなので後ほどまた説明させていただきます」

言ったわね…

言ってしまいました。もう後戻りはできません。きっと出社したらネタにされる事でしょう。

そう思っているうちに遠くからようやく救急車のサイレンが。ああ良かった、ようやく助けが来たんだ…。

と、安堵したのが間違いでした。

早く病院へ！！

私は救急車が来たらすぐにでも助けてもらいたいからベッドから玄関へとガニ股でまた移動したんです。マウスを片手に。

さすがに玄関前でペニスを晒すのも恥ずかしかったのもあって、台所の手拭きに利用してるタオルを片手に待ちました。

片手にマウス、片手にはタオルです。

すごくシュールな画ね…

ちなみにうちってオートロックなんですが、オートロックのインターホンではなく玄関のインターホンが鳴ったんです。

あれれと思いながらも「もしもーし」との声に「はいぃぃ・・」とよちよち歩きしながら玄関を開けました。

すると救急隊員が2人いて、直後私の下半身に目が行ってギョッとしたようだったんですがさすがプロ。
すぐに「ちょっと上がりますね」と部屋に入ってきました。

そして何故かその後ろには管理人が居ました。

今の救急車は昔みたいにすぐ連れてかないわよね…

そうなんですよね、今って。
玄関でそれまでのいきさつを話してたら管理人がいつの間にかニヤニヤしてやがりました。
こいつもいつかペニス骨折すれば良いと思いますよ。

それから救急隊員に
「ちょっと見せてもらいますよー」
とタオルを取られました。

「うわぁ」
「あちゃぁ」
2人の声は同時に聞こえたようでした。その声は私を絶望の淵へと陥れました。

管理人も覗き込もうとしてましたが救急隊員が体でブロックしてくれたので見えなかったハズです。たぶん。

管理人さん非常識すぎね…

救急隊員がコットンで血を吹いてペニス摘んだりしてたんですが、そのたび「痛っ！！」って声が出てしまい。救急隊員の方はごめんねって言うのをしばらく繰り返していました。
それから「処置できないから病院に搬送しますよ」って。そんなの最初からわかるでしょ？と思いました。

「とりあえずちゃんとした止血帯に変えるからちょっと痛いかもしれませんが我慢してくださいね」
と言われ止血帯に変えたんですが、そのときドバーっと血が出て痛みと共に気を失いそうになりましたね。

それから救急隊員がさらに2人、ストレッチャーを持って来ました。
私はそのストレッチャーに乗せられて移動され、一応青いシーツ被せてくれはしたんですが、近所中玄関開けて皆見てましたよ…。

ここで気付きました。サイレン消してきてって言えば良かったって。

マンション出てからも出勤中のサラリーマンなんかにも見られまくりでした。

引っ越そう。全て終わったら私はここから出よう。

そう決意しました。

まあ、可愛そう・・
でもサイレン消してって言ったらサイレン消してくれるの？知らなかった。

らしいですよ？自分も後から聞きましたけどね。

救急車に乗って10分くらいだと思います、ようやく病院に着きました。

救急車から下ろされて、真上しか見えませんでしたが飛び込んできた看護婦さんの顔がすごく可愛かったんです。

声から判断すると男の医師と3人ぐらいの看護婦さんがいたようです。
救急隊員が「○歳男性、陰茎損傷により出血あり」みたいなドラマでよくあるセリフを言ってました。

可愛い看護婦さんは、そのセリフを聞いて何か書いていたようでした。
それから診断室に着いて、青いシーツみたいなの剥がされて医師が一言。
「あーらら」

あーらら・・

あはは(￣▽￣;)

で、その医師はペニスを摘みながら色んな角度から観察してたようです。
相変わらず激痛が走ってくるので
(´；δ；｀)うううってもがいてたら先ほどの可愛い看護婦さんが手を握ってくれました。

それでも興奮する余裕なんてありません。
逆に興奮したらペニスが爆裂するかもしれないと思い平常心を保つようにしました。

なんとか呼吸で痛みを紛らわそうとヒーヒーフーなどとラマーズ法のごとく呼吸法を試していたら医師が視界に入ってきました。

医師「海綿体が千切れてるから切開して治しますよ？」
私「え？切開ですか？？」
医師「うん、レントゲン撮ってないけど損傷が激しいんですよ」
私「そ、損傷…？」
医師「とりあえず痛いと思うから麻酔打ちますよー」

切開って・・・

切開です。ペニスを切るっていうんですよ。
医師は、私のペニスの現状を説明してくれました。

麻酔のおかげもあって、まともに頭が働くようになった私は医師に色んな質問をしました。

• 元に戻るのか
• もし戻らなかった場合勃起はするのか
• セックス時の激しい摩擦に耐えられるのか
• 排尿時、射精時、痛みはあるのか

思い出すだけでこのぐらいです。主にセックス、オナニー関係ばかりですが…。
医師は全部丁寧に答えてくれましたが不安は消えませんでした。

なにしろ、骨折してるペニスにメスを入れるっていうんです。

ひとまず痛みが引いたというのもあって改めて手術について説明してもらいました。

病室に移動するとき、例の看護婦さんも来てくれました。いえ、ずっと診察室に居たようでした。
私の視界の見えない、頭の裏側に居たわけです。

・・興奮しました。

興奮すんな！

いやー、生理現象みたいなものですよ(￣▽￣;)

ペニスの止血帯を外して、いつも以上に小さくなった私のイチモツにはガーゼがあげがわれ移動となりました。

病室へ行き、少々考えて、
「メスを入れないなら一生この曲がったペニスを抱えて生きていくことになるのか…」
そう思ったら意外とあっさり手術の決断ができました。で、即手術しました。

手術は成功したようでした。

治ったの？

一応は。

しかし、医師は言います。
手術は成功しましたが、一度損傷した海綿体はまた損傷しやすいから過度な勃起、オナニー、セックスなどペニスに掛かる負担は極力避けてください、と。

は・・？

やり過ぎないでっていうのが一番こわい…

いやいや待ってください。勃起抑えるとかムリですよ！
今回だって勝手に朝勃ちしてこんなになってるのに！！

って思ってそのまま医師に言ったら
医師「はははは。勃起しないでって言ってるんじゃないですよ！勃起できるように治したんですから！」
私「は？」
医師「でも激しい動きは本当にダメ！」

という訳でこれ以降、私はスローセックスしかできなくなりました・・

本当に辛い思いをしたのね。実際どんな風になるの？

無理な体位は禁物だな。

アナタ、浮気したら陰茎折症にしてあげるわ！

絶対に浮気しません！！！